ニュース
2022.10.14
東京電力の電気料金見直しと原発再稼働を考える。
いよいよ2023年4月より東京電力の特別高圧・高圧電気料金が見直しとなる。
昨今、LNGをはじめとする国際的エネルギー供給不足に加え、ウクライナ侵攻による更なる資源価格高騰、そして24年ぶりの円安により、全国的に生活必需品含め、エネルギー以外でも大幅な値上げラッシュが続いている。
今後の燃料価格や電力卸売市場の価格予測は困難なため、従量料金+燃料調整費の他、市場価格調整項が新たに加わる事になる。
下記3パターンの試算結果を見ると直近の平均市場価格による試算の場合、14%程度の電気料金値上げが予測される。
出典:東京電力 2022年 9月20日 特別高圧・高圧の料金メニュー(標準メニュー)の見直しについて
今後のエネルギー安定供給と電気料金高騰を抑制するため、2023年度の料金算定には柏崎原子力発電所7号機の再稼働を織り込んでいる。
そして、来年再稼働が現実となれば、50Hzエリア(北海道・東北・東京)では、14年ぶりの東日本大震災後、初の再稼働となる。
しかしながら柏崎原子力発電所7号機は、安全性に問題がない事が認められる設置変更許可済みであるが、地元自治体はまだ再稼働に対して理解表明していない。
ウクライナ侵攻では原発がミサイルの標的になり、日本の上空でも北朝鮮からのミサイルが通過している。
原発に関しては安全性に懸念が高まる中、国家安全上、エネルギー安定供給、電気料金高騰、そしてカーボンニュートラル達成に向けて、日本は難しい判断を迫られている。
出典:2022年年8月24日内閣官房 GX実行会議 日本のエネルギーの安定供給の再構築
出典:2022年9月6日資源エネルギー庁